GR PHOTO FESTIVAL 2023 GR PHOTO FESTIVAL 2023

“カメラを持ち歩き、日々を気軽に撮影した写真を大事にしたい”という
GRの写真への思いのもと、GRシリーズで写真を楽しまれているみなさまに、
幅広く参加していただく企画として、2022年より実施しています。

世界各地の写真家複数名に、それぞれの視点で作品を選んでいただく、
作品の優劣や順位をつける従来とは少し異なるフォトコンテストです。
賞金も賞品もありません。

テーマは「日常」。
なにげない毎日にこそ、大事な瞬間がある。
カメラを持っていると、日々そのことに気づかされます。
そんなあなたの大切な「日常」を、ぜひGRで残してみませんか。

「GR PHOTO FESTIVAL」を通じて、写真の楽しみ方や
新たな視点に出会う機会になることを願い、世界中から多くのご応募をお待ちしております。

「GR PHOTO FESTIVAL」は、GRシリーズで写真を楽しまれているみなさまが、本企画を通じて、写真の楽しみ方や新たな視点に出会う機会になることを願い、世界中から作品を募集させていただきました。
みなさまのそれぞれの視点で「日常」をテーマに、世界各地から約7000点もの作品をご応募いただきました。ご応募くださったみなさま、ありがとうございました。
それでは、世界各地の審査員10名がそれぞれに選定くださった3作品を紹介させていただきます。

また、複数の審査員から選ばれた作品は、各審査員の選評とともにご紹介しております。
※各審査員に最初に選定いただいた30点に重複作品があったため、「複数の審査員から選ばれた作品」として紹介させていただくものとし、追加選定により31作品を入賞とさせていただいております。
審査員Feifei ANN
  • MARTYN AUSTRIA

    (Philippines)

    GR III

    選評
    作品には作者の内面が反映されています。写真の中の人物たちの身振り手振りや表情から、面白いストーリー感が伝わって来ます。作者は何気ない日常を独自の視点で興味深く切り取っており、「写真という言葉」、光、陰影の使い方に非常に長けています。写真の主題はわかりやすく、視点は立体的で、三角形の構図も安定感があって良いと思います。

  • 马硕

    (China)

    GR IIIx

    選評
    この写真は、独自の見方で目の前の現象を理解しようとする人の興味と好奇心を刺激します。繊細で控えめ、ローキーで表現されていますが、深い印象を残します。春節の旅のほんの一コマではありますが、多くの人の共感を呼ぶテーマでしょう。特定の人々の視点で撮られたこの写真は、その経験を人々がどう感じているかを、我々に考えてみるように促します。この写真は、春節旅行という社会的・文化的現象の微妙な観点から、我々に興味深く味わい深い視点を提供してくれます。メジャーなテーマではありませんが、心に残る作品だと思います。

  • 王二小

    (China)

    GR III

    選評
    写真とは本来、人生の一瞬を「シャッター」を通して短時間に「脈絡なく」記録し、解釈することだと言えます。私が感動する作品はたいてい、テーマが面白いか、写真にストーリーがあるかのどちらかです。この作品のように、ユーモラスで簡潔で心地よい写真にも感動します。

審査員Ned Bunnell
  • 周一

    (China)

    GR III

    選評
    この写真を見た瞬間、思わず笑みがこぼれました。とても愛らしくさりげない写真です。画角も構図もライティングもちょうどいい。決して無理矢理撮った写真ではありません。私ならモノクロにしたかもしれません。しかし、双眼鏡のレンズに反射した強い青色、シャツの青いストライプ、涼しげな肌色が、無理のない、ごく自然な印象を与えています。少年がくわえているもの(煙草の形をしたキャンディ)が何なのかはわかりませんが、写真を撮るから口から外せと言われなくてよかった。これがなければ、写真の雰囲気も変わっていたでしょうから。

  • 陈大琪

    (China)

    GR II

    選評
    この写真を見てすぐに思い出したのが、アメリカの写真家、ピート・ターナー(1934~2017年)です。大胆で飽和した色彩と印象的な構図が、彼の画期的なカラー写真の核でした。70年代から80年代にかけて、彼の作品は雑誌や書籍、レコードジャケット、広告看板、ポスターなどで見られました。美術評論家のA.D.コールマンはターナーの作品について「事件やミステリーを扱う劇作家の感覚を持つ。色彩の達人であり、コンピューターのない時代にあらゆるルールを破った。そして、シュールな効果を生み出すことに強い関心を持ち、抽象的な色彩構成を絶えず探求していた」と述べています。この写真家がターナーの影響を受けたかどうかは知る由もありませんが、ピートも私と同様この写真を気に入ることは間違いないでしょう。

  • Tony Chirapong

    (Thailand)

    GR III

    選評
    この写真を見ると、私が子供の頃、ナショナルジオグラフィックになぜ夢中だったかを思い出します。遠く離れた地に住む人々の写真を見て、そのライフスタイルを知ることができたからです。この写真には強いフォトジャーナリズムの視点があると思います。光は自然でぬくもりがあり、敬意を持って見る人をこの男性の世界に引き込んでいます。右側に彼の店がもっと見えたらと思うと、フレーミングは少しきついかもしれません。しかし、これは明らかに男性に焦点を当てたポートレートです。そして、彼と彼の人生についてもっと知りたいと心から思わせる素晴らしい作品だと思います。

審査員Denis Cherim
  • Andrei koval

    (Russian Federation)

    GR IIIx

    選評
    この写真は、日常をユニークに描写し、平凡でありながら魅力的な瞬間を捉えています。男性の真剣な表情と、車外の様子に夢中な無邪気な犬が対照的です。私が特に惹かれるのは、車窓に映る光の面白い戯れで、シーンに思いがけない輝きを加え、犬の首輪をもダイヤモンドで飾ったように輝かせています。こうした魅惑的なタッチにより特別な雰囲気が醸し出され、男性が実は犬の運転手なのではないかとさえ思わずにいられません。写真のフレーミングは、都会の喧騒が一時止まるような感覚を与え、落ち着いた色合いとストレートな構図で、この瞬間のシンプルさが強調されています。単なる車での移動に過ぎなかったかもしれないものが、語られることのない物語に満ちた、特別なスナップショットへと変貌していると思います。

  • 邓思健

    (China)

    GR II

    選評
    この写真に私は心を掴まれました。最も感銘を受けたのは、ダイナミックな構図を作り上げた写真家の能力です。フレームを右に傾けることにより、裸足の人が今にも立ち上がりそうな動きの感覚が加わるだけでなく、私たちの知覚を巧みに翻弄します。しかし、私が本当に際立っていると思うのは、座席から覗く子供の頭です。これはすべて視覚的な錯覚であり、遠近法の創造的な遊びであることを思い出させてくれます。座席の青によりシーンに深みと冷たさが加わり、人的要素の温かさが浮き彫りにされます。これは、平凡な列車に遊び心を加えたというだけでなく、アングルと色のコントラストを見事に使いこなしています。考え抜かれた構図と独創的な視点により、この写真は日常写真の領域で際立っていると思います。

  • 胡思齐

    (China)

    GR III

    選評
    このアーバンフォトは、単純でも深いレベルで私に語りかけてきます。ベンチでスマホに夢中になっている人々。退屈で日常に流されがちな私たち大人の生活では、あまりにも見慣れた光景です。しかしそんな日常の中に、鮮やかな微笑む花の形をした風船の下に隠れて、足だけが見えている子供がいます。この写真によって、自分の子供時代に引き戻されます。幸せはカラフルな風船の束のようにシンプルなものでした。大人になるにつれて、私たちはしばしばこうした単純な喜びを見失い、モノクロームの日常生活に迷い込んでしまうことが思い起こされます。この写真は単なる街風景のスナップショットではなく、いくつになっても小さなことに喜びを見出すことの大切さを思い出させてくれます。

  • Abel

    (China)

    GR IIIx

    選評
    緑地に囲まれたアスファルトの遊歩道が、自然と人工の共存を感じさせ、人間が自然環境に対して一線を引きながらも、その一部として存在し続ける姿を示しているように思えます。
    自転車を漕ぐ子供は一見楽しんでいるように見えますが、行く末に日陰があることで、どことなく不穏さを感じさせ、不安な心境のようにも見て取れます。光と影、自然と人工、明るさと暗さ、かっこよさとかわいさ、相反する要素が混在し、想像の余白がある素敵な写真だと思います。

  • 罗凯

    (China)

    GR IIIx

    選評
    前景にある青いプラスチックシートは、自然界への人間の介入と、環境への影響を象徴しているように思います。捨てられたシートは、消費文化の結果としての廃棄物問題を視覚化し、私たちの生活様式が自然に与える悪影響を示唆しているとも言えます。このプラスチックが覆うもの、隠すものは何か?その答えは観る者の想像に委ねられているでしょう。
    一方で、遠くのビル群は、経済発展の代償としての環境破壊を思い起こさせる景観であり、現代社会の進歩と環境問題との狭間にあるジレンマを表していると思います。そういった観点で、この写真は、都市化の進展と自然保護の必要性という、現代社会が直面する二重の課題を浮き彫りにしていると言えます。
    また、手前のシートに当たる光はストロボ光(人工光)なのに対して、奥のビル群はカメラからの距離があるために自然光になっています。こうした相反する光質が1枚に収められていることも、自然と人工の対比を表現する上で大事なポイントだと思います。

  • Gianni Wasabi

    (Italy)

    GR IIIx

    選評
    この写真は、宗教と現代生活の曖昧な境界を探求しているように思います。不透明なガラス越しにぼんやりと映る人物の姿と「Sacerdote(司祭)」の文字は、現代社会における宗教の役割と、個々人の精神性がどのように位置づけられるのか、観る者に問いかけます。信仰は個人の内面に留まるものなのか、それとも公共の領域で表現されるべきものなのか。この写真の曖昧さは、観る者に対し、自分たちのアイデンティティと信仰をどのように捉え、表現するかについての深い省察を促しているように思います。
    また、ガラスの向こうに写る像は、一見一人の人物のように見えますが、二人が抱き合っているようにも見ることができます。こうした、曖昧さ故の「想像の余白」は写真表現の大きな魅力なのではないか、と思います。

審査員Sarah Simon
  • 肥陈

    (China)

    GR IIIx

    選評
    まず、レイヤーが、そして日常生活にあるマジックの捉え方が気に入りました。 子供たちが日常いとも簡単に見つける畏敬の念を、この写真は私たちに思い出させてくれます。視線は子供に引き寄せられ、次に彼女の腕をたどってスイマーと輝く水面、そして上の光へと移動します。視線を写真の上へ上へと導く方法がとられ、きちんと3分の1で構成されています。モノクロで、シャッタースピード1/40で魚の動きが見えるのもいいと思います。

  • 朱笑天

    (China)

    GR IIIx

    選評
    平和で美しい写真で、コンテストのテーマもよく捉えられています。シンメトリーもいいと思います。
    日常は単純な雑務とささやかな喜びに満ちているもの。
    私たちは皆、一緒に暮らす人々と空間を共有し、互いの活動を並行して経験しなければなりません。 このカップルが行っているそれぞれのアクティビティが並置されているのもいいと思います。どちらも同じように自分の選んだアクティビティをしっかりやっている点も好ましい。 日常生活におけるリラックスしたシンクロの瞬間です。
    どのような音なのか想像できますし、このカップルの物語について深く考えることもできます。

  • 山田圭介

    (日本)

    GR III

    選評
    このセルフポートレートのシュールさと創造性がいいと思います。単純で平凡な日常空間であっても、カメラと想像力で遊ぶことができ、形や反射や象徴的なものを見つけることができる、そして目の前の現実よりも深く掘り下げた芸術を生み出すことができるということを思い出させてくれます。反射、部屋、屋外の空間がすべて重なり合い、巧妙で刺激的だと思います。

  • 源不圆

    (China)

    GR II

    選評
    この写真を見ると微笑んでしまいます。とても面白いと思います。同じシーンの中で、これほどまでに対照的な表情を見せる皮肉がいいです。実際、人生もこのようなもので、私たちは皆同じ状況に対して違った反応を示します。この場合、右側の女の子は自分の猫がもう一匹の猫に近づいているのを面白がっているように見えますが、反対のもう一人の女の子は自分の猫に何かあったらどうしようとかなり心配し、猫を守ろうとしているようです。一瞬の出来事ですが、その瞬間を捉えた写真です。

  • Daniel Ridgeway

    (United Kingdom)

    GR IIIx

    選評
    撮影者の位置だけでなく、いくつかのレイヤーと、列車の内側に映り込んだ、色あせ哀愁帯びた小さな顔という最後の驚きによって生み出された、この写真の「覗き見」感がいいと思います。また、このレイヤーは、ピンぼけ、ピントが合っている、反射しているなど、質感がそれぞれ異なるので面白みが増しています。写真ではこのような意外なディテールがとても魅力的だと思います。また、この女性の口紅の赤が、全体の支配色として強調され、美的にもさりげなくシーン全体を引き締めています。

  • Joanne Kalinowski

    (Australia)

    GR III

    選評
    私はこの写真が、道を歩くありふれたカップルの下半身だけで、シンプルさと洗練の両方を表現しているところがとてもいいと思います。なぜか似たようなトーンとスタイルの服を着ており、彼らが誰なのか、どんな顔をしているのかがわからないため、一層興味深いものになっています。また、フラッシュが生地の美しい色調と柔らかさを引き出すのに役立っていて、さらにユニークな写真になっているのもいいと思います。

  • Victor Djaja

    (Indonesia)

    GR II

    選評
    この写真は、凧揚げを通じて子供たちと充実した幸せな時間と過ごす、都会の人々のライフスタイルを表しています。

    仕事が終わった夕方、家族がゆったりとくつろぐ時間なのかもしれません。背景は波止場のクレーン、手前には凧。さらに、空を見上げる大人と子供のシルエットも見えます。

    この写真は、時間と場所を描写しながら、何が起こっているかを完全に物語っています。

    空中に浮かぶ凧は見えませんが、空を見上げている人々の視線は見えます。写真の手前にある大きな凧という構図から、彼らが何を見ているのかを推測することができます。

    それがこの写真の魅力です。うまく構成された要素があるだけでなく、明確な物語がなくても、ストーリーをうまく伝えている興味深く美しい写真です。見る者は、その意味を完全に想像し、理解することができます。

  • Willie Velazquez

    (United States)

    GR III

    選評
    愛し合うカップルの写真。タイミングが絶妙で、喜び、興奮、幸福感が伝わって来ます。

    写真の要素はうまく構成されており、周囲の人々の手を導線として、写真の焦点である愛し合うカップルに視線を誘導しています。

    また、おそらく何かの夏祭りが行われているのでしょう。背景から場所と時間が明確に伝わります。

    生き生きとしたタイミングで撮影されているので、この場で共有された感情が効果的に見る者に伝わり、その雰囲気がよく理解できます。

  • Khalid Khan

    (Bahrain)

    GR III

    選評
    これは、人と場所の魅力的な物語を伝えるシルエット写真です。

    この写真には強い物語性があります。廃墟のように見える場所ですが、人々のシルエットが生命力と活力を与え、見かけとは対照的な状態になっています。

    構図も素晴らしく、人々のリズムが効果的に捉えられていると想います。

    シルエット写真の最も重要な点は、影が身振りや形をはっきりと伝えられるかどうかです。

審査員Chot Touch
  • Mohd Zaidi Abdullah

    (Malaysia)

    GR III

    選評
    金細工店の売り子と、おもちゃのライフルで武装した少年のやりとりの一瞬をとらえた作品。愛らしくユーモラスな 「強盗シーン 」に思わず笑みがこぼれます。日常ではめったに見られない光景です。

  • Jenkin Chim

    (United Kingdom)

    GR III

    選評
    この写真は技術的なことに関して特筆すべき点があるわけではありませんが、子育ての古き良き思い出を蘇らせてくれます。子供たちが小さい頃、私たちとするのが好きだったことです。見る者の感情に触れる良い写真だと思います。

  • 鸥洋

    (China)

    GR III

    選評
    この写真でまず目を引くのは、印象的な色彩と照明です。前景、中景、背景がはっきりとしており、写真家によってうまく構成されています。忘れてはならないのは、写真家の影が中景の女性と重なっていることです。

  • Kian

    (China)

    GR IIIx

    選評
    この写真は、恐らく中国広⻄省桂林で撮られた⾵景のスナップショットだろう。
    この辺りで撮られたよくある観光写真とは⼀線をかくす、優れた美しいスナップショットだと思います。
    まさに奇跡の瞬間。たおやかで豊かな世界の⼀瞬が⽬に⾶び込んできました。
    画⾯の中の⼩⾈を漕ぐ⼈物のシルエットのそばにある椅⼦の中に⾚い⾊、これが唯⼀の原⾊。
    この⾚い⼩さな点が、この写真の現在性をビビットに感じさせ、なくてはならない強さの要因になっていると思う。

  • 陈迪凡

    (China)

    GR III

    選評
    画⾯中央に、横たわる深い眠りについた⽼⼥の姿。
    それを取り囲むように原⾊の真っ⾚な⾚と⻘が印象的な、なんとも素晴らしいスナップショット。
    計算し尽くされたかのような⾊彩構成。しかし、そんなはずはない。
    これは現実世界の⽇常の、計算などしようもない奇跡の瞬間。なんと豊かで驚きに満ちた写真だろう。⾒る⼈を幸福な気分に誘い込む素晴らしい写真だと思います。

  • Harry van Breemen

    (United Kingdom)

    GR III

    選評
    これも私の想像だが、朝、ホテルの⼀室で、2⼈の⼩さな⼦供が騒ぐ喧騒の中で、⺟親が次の旅へのパッキングに、何から⼿をつけようかと途⽅に暮れている、とても幸せな家族4⼈の⼀瞬の奇跡の写真だ。
    私も同じような経験を何度もしているが、写真を撮る⽗親の姿はそこには写っていない、しかし、この⾵景を眺めながら写真を撮っている⽗親の幸せな眼差しが確かに写っている。
    かけがえのない家族の歴史となる⽇常の⼀コマを写した、素晴らしい写真だと思う。
    必ずや、のちの家族全員にとって、⼤切な⼀枚の写真になることでしょう。

  • 戈楷

    (China)

    GR IIIx

    選評
    街の喧騒、カラフルなシャボン玉、眼鏡に映る不気味な反射、人生の序列の底辺にいる人物たち、謙虚に生きていても生きづらい......これは現実の荒唐無稽な色彩の光景です。この男性が生み出す視覚的な皮肉は、人々にさまざまなことを考えさせずにはいられません。デフォーカスと粒子の粗さが、写真を具体的なものにも、そうでないものにもしています。生活の中の光景のようでもあり、夢の中の光景のようでも。その光景は芸術的に扱われています。
    よく周りに撮るものがないと言う人がいますが、実際には撮影する価値のあるコンテンツはたくさんあり、それは人生に対する見方、気づけるかどうか、感受性が豊かかどうかにかかっているのだと思います。

  • tim topple

    (United Kingdom)

    GR II

    選評
    コンパクトな構図、賑やかな雰囲気、中央の少女の表情は秀逸です。特にその笑顔と手に持つ風船は雰囲気を盛り上げています。手前に、賑やかさを添える子供をもう一人、半顔で配置したのは正解です。目を見せないという手法も、主役を邪魔せず、とても良いと思います。構図を傾けて写真のダイナミックさを、懐中電灯を使って、写真の雰囲気を高め、写真に説得力を増しているのも。明るさを抑えた狭い空間では、自家用車の中にいるように見えます。28mmの広角レンズとフラッシュの使用が非常に適しています。

  • 别叫大虾

    (China)

    GR II

    選評
    この写真は、私が最後まで躊躇していた作品で、最終的に技術的には非常に優れているが、ありふれた他の作品と置き換えることにしたものです。視覚芸術としての写真は、まず視覚的に魅力的でなければなりません。一つの芸術として、人々の心に響くものでなければなりません。この写真には、不安、緊張、迷い、そして戸惑いまでもが、強い感情とともに写っています。思うに、日常とは、人生そのものに対する気持ちではないでしょうか。

複数の審査員が選定した作品
  • 孙艾媛

    (China)

    GR IIIx

  • 審査員

    Feifei ANN

    選評
    写真は見る人に答えを与えるのではなく、問いかけ、考えさせるべきものだと思います。忘れられない写真は、私たちに立ち止まって考えさせます。「彼は喜んでいるのか、それとも悲しいのか?どういう意味だろう?」一見不安定な遠近法、型破りな構図、簡潔でない写真からは、稀有な「不器用さ」が感じられます。「職人技」満載の作品を見すぎた後では、まず目を引き、次に見る人に考えさせ、想像させる、この一見乱雑だが印象に残る作品に心を揺さぶられることでしょう。

  • 審査員

    Orietta Gelardin Spinola

    選評
    これはユニークでシュールな日常生活の瞬間だと思います。明らかに変装した首のない子供が窓から部屋に飛び込んできたように見える一方で、父親(あるいは誰であろう)は何が起こっているのかわからずにそのままくつろいで横たわっているという奇妙な状況。私は不思議に思い、自問します。「何が起こっているのだ?」一見したところ、見る者はその男をよく知らないし、見ることさえできないという事実が、この写真をさらに興味深いものにしています。疑問は多ければ多いほどいいのです。

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